まずは、このブログを見てくれた君に感謝を。
カタアシです。
ほら、僕って日々のいろんなことに感謝してる男じゃないですか?
無事に朝を迎えられたことに感謝し、夜は一日無事に過ごせたことに感謝して眠る。
感謝感謝感謝。人生で1番言ってる言葉は「ありがとう」2番はたぶん「モテたい」
色んな人に助けられてきて、そのなかでも心が震えるほど感謝した話を一つ。
お手伝いを断られる理由
街中で困っている車椅子を見かけたことはありませんか?そして、その人を助けたいと思ったことは?
僕自身、車いすで出かけているとありがたいことに色んな人から「お手伝いしましょうか?」と声をかけて頂くことがあります。本当にありがとう。
でもね、申し訳ないと思いつつ丁重にお断りすることも多いんですよ。
実は、日々の困難には、自分自身で解決できるように努力している場合があって、つまり挑戦しているんです。リハビリというか。
あとは、どうやって手伝ってもらえばいいか分からない時もあります。
そういう時はぜひ一緒に考えてください。自分でも「やべー、どうしよう」ってときなので。
試練【殺人スロープ】
殺人スロープを知っていますか?
殺人スロープとは
階段2段分に相当する高さを角度45度前後で昇る、超急こう配のスロープ。
覚悟と集中力を必要とし、明確な脳内趣味レーションなく挑めば後ろに見事なバク転を決めること必至。
路上に面した建物は、十分なスロープの長さを確保できずとりあえずつけるとこうなるのではないかという説が有力。
昇り方は、助走距離を確保して勢いをつけてダッシュ。一気に昇りきる。
途中で止まるは死。背水の陣。
殺人スロープLV2
通常よりも難易度の高いバージョン。
自動ドアの開閉が遅い、スロープの先に踊り場がなく直接店内。
勢いをつけて昇り、ドアの前で急停止ドアが開いたら再加速という、持久力、瞬発力が求められる。
車椅子バスケの大会中、体育館の近くにあるコンビニがこの仕様で、試合前に体力を削られた思い出。
昇っている最中は、「は、はやくっ・・あっけぇぇぇぇ!!」
殺人スロープLV3
ドアがそもそも自動じゃない。もしくは、押しボタン式。
昇るだけじゃなく、同時に動作が必要。
昇った時の達成感がマレニア級
見かねた外国人のかたに助けてもらいました!
あれは、数年前の台湾旅行。
日本でも見慣れた緑と白と青の看板「家族市場(ファミリーマート)」がホテルの近くにあったので行ってみました。
しかし、入り口は殺人スロープLV3。
素材は鉄の移動できるタイプ、しかし重すぎて動かせません。
ドアの正面が2段の階段。その横にスロープ、ドアの前に奥行き60cm×横150cmの踊り場
スロープの正面が壁。昇った後、方向を変えて横に移動するギリギリの幅しかないため、気を抜くと脱輪して転落。崖の上の車椅子
何度か挑戦しても、上手くいかずどうしようかと台湾で途方に暮れる車椅子。言葉は通じないし、見渡しても他にコンビニは無い。
もうあきらめてホテルに帰ろうと思ったその時、「Can I help you?」とクマのような白人の男性が声をかけてくださいました。
そして、押しても引いても動かなかった鉄のスロープをつかむと【ギギッギィィィィィ】と鉄とアスファルトのこすれる音を響かせながら移動してくれました。
あまりの音に通行人は足を止め、僕はくちをポカーンとあけていました。
そのワイルドさに笑いがこみあげてくるころ、スロープをドアの前に移動し終えたミスタークマは額に汗をかきながら親指をたててスマイル。きゅんです。
「センキュー」と言うと、にこやかに微笑んで颯爽と歩いていくミスタークマ。かっこよすぎる。
うれしかったのは、昇れないから持ち上げるのではなく。
昇れるように道を作ってくれたことでした。
たしかに、持ち上げてもお店には入れます、では帰るときは?
子どもの困難を親が先に解決してしまうように、本人の成長する機会を奪ってしまうこともあります。
すべての困難がそうだとは思わないけれど、ミスタークマの笑顔には「準備はした、あとは頑張れ!!」と言われたような気がしました。
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