【車椅子バスケのルール】通常のバスケットとの違いと車いすバスケの見どころ!!

趣味というか生き様

こんにちは、カタアシです!

今回は、車椅子バスケの基本ルールと、いすバス特有のルールを詳しく紹介していきます。

この記事を書いている私は、車椅子バスケ歴10年目です。

実際の試合の中でプレイする選手としての体験と、内側からの目線で車いすバスケを分かりやすく解説していきます。

・通常のバスケットとの違いは?

・どんなルールが工夫がされているの?

・車椅子の高さが違うのはなんで?

車いすバスケの基本ルールは一般のバスケットとほとんど一緒

  • 1チーム選手は5人、コートとベンチ含めて選手は12人まで
  • コートの広さとゴールの高さは通常のバスケットと同じ
  • 使うボールの大きさは一般のバスケと一緒(男子は7号、女子は6号)
  • 試合時間は10分間のピリオドを4回の40分間
  • 得点もフリースロー1点、スリーエリア内は2点、スリーポイントは3点
  • オフェンスの時間は24秒、相手のコートへは8秒以内にボールを運ばなければならない
  • フリースローライン内には3秒以上とどまってはいけない

始めたころは、ゴールの高さが一般の競技と一緒(3.05m)なので、届かせるのも必死でした。

車いすバスケ特有のルール

車いすバスケには、様々な障害のある選手が平等にプレイ時間を得られるように特別なルールがあります。

トラベリング

一般のバスケットでは、ボールを持ったまま3歩以上歩くと反則です。

車いすバスケでは、選手がボールを持っているときに3回以上タイヤを操作するとトラベリングとなり、相手チームのボールになります。

ボールを持った選手は2回タイヤを漕いだら、1回ドリブルをしなければいけません。

よく勘違いされますが、タイヤをプッシュ(漕ぐ)して進んだらではなく、操作した場合です。

その場で右に旋回して次に左に旋回しても、トラベリングです。

ただし、手を使わずにターン(腰の動きだけで)した場合など、タイヤに触れずに移動するのはトラベリングになりません。

クラス分け・持ち点制度

通常のバスケットとの最大の違いが、障害の程度によって選手それぞれに1.0から4.5点までの点数がつけられます。

コートの5人いる選手の持ち点の合計が14点以内にならなければなりません。

障害の軽い選手が試合にでる場合、障害の重い選手が必要で、このルールがあることですべての選手に平等にプレイ時間のチャンスがあります。

持ち点クラス内容
1.0ローポインター腹筋・背筋の機能がなく体が倒れたら、手を使って起こします。座位を体幹で保てないので、膝より下のパスをとるのは困難です。体を旋回することが出来ないので、ターンするときは手でタイヤを操作します。
オフェンスでは味方のサポートなど、頭脳プレーを求められます。
1.5ローポインター1.0の上位の運動機能を有しています。生まれつき障害を持っている選手が多い印象です。
体の使い方が上手な選手が多いです。1.0と比べると明らかに動きが速いです。
2.0ローポインター体幹の機能がある程度残っていて、体を前に倒しながらタイヤを漕ぐことが出来ます。車椅子バスケでは、2点選手はとても重要で、強い2点選手がいるとチームも強いです。トップクラスの選手はとてつもなく速いので、ディフェンス・オフェンスともに要の選手になります。
2.5ミドルポインター2点選手の上位。2点よりも車椅子の座面をフラットにでき、ある程度の高さも乗ることが出来ます。
たいていの選手はボールを持ってドリブルしたり、カットインしてインサイドに切り込んだりと得点シーンも多いです。体の大きな選手は車椅子を高くしてインサイドで勝負したりと自由なプレイが出来ます。
3.0ミドルポインター下肢にわずかに筋力が残っていて、上半身はフルに使うことが出来ます。車椅子バスケを最も楽しめるクラスで、シューター、ドリブラーが多いです。手を使わずに起き上がることができ、腰のひねりと重心移動でターンも出来ます。ゲームメイクの核になります。基本的に、座面が低いと漕ぎしろがあるので、速いです。4.0クラスの大きな選手もスピードで止めることができます。
3.5ハイポインターインサイド・アウトサイドともに得点シーンが多く、チームの得点源です。高い車いすに乗る選手が多いです。両足切断で残っている足が長い、片足切断でさらに脊髄にも少し障害があるなど、車いす同士の接触には少し不利な場合があります。
4.0ハイポインターほとんどが残った足が大腿の3/2以下の片足切断です。「4点は1点の4倍動け」という格言があるほど、多くのチームでインサイドの大黒柱です。オフェンス・ディフェンスともにローポインターと協力してプレイします。特にオフェンスではローポインターの手助けでインサイドへのチャンスを作ってもらいゴール下の戦場で得点をもぎ取ることが仕事です。
4.5ハイポインター最も障害の軽いクラスで、何でもできないと怒られるクラスです。男子の健常者がプレイする場合はこの4.5クラスになります。

健常者は持ち点4.5点になり、コート上に2人までしか出ることができません。

女子選手が男子のチームに出場する場合は、チームの持ち点合計が女子ひとりにつき+1.5点増えます。

つまり、女子がひとり試合にでると、14点+1.5点=15.5点まででメンバーを構成できます。

女子選手が試合に出ていない場合は、14点以内です。

このルールを使うとこんなことができます。

4.0+4.0+3.0+3.0+女子選手1.5点

=15.5(14.0+女子1.5

4.5+4.0+3.0+女子健常選手4.5点+女子1.0点

=17点(14.0+女子2人分3.0点

クラス分け・持ち点制度については、詳しくはこちら!!

ダブルドリブルが無い

通常のバスケットでは、ドリブル中に一度ボールを保持してしまったら、もう一度ドリブルすることは出来ません。

しかし、車いすは一度止まると動き出すのが難しく、障害によっては体の向きを変えるのが難しい選手もいます。

そのため、車いすバスケには、ダブルドリブルはありません。何回でもドリブル出来ます。

車いすを使う・車いすからお尻を離してはいけない

当たり前ですが、車いすバスケなので選手は全員車いすを使わなければいけません。

しかし、どんな車いすでもいいわけではなく、車いすバスケ用のスポーツ車いすを使います。

基本的には、障害の重く体のバランスを取りずらいローポインターは低い車いすを使っていて、障害が軽く体幹が使えるミドルからハイポインターは、少しでも有利な高い座面の車いすに乗っています。

車いすの高さは、選手個人のプレイスタイルや好みによって変わってきます

例えば、障害は軽いけれど身長が低い選手は高さではなく、スピードやクイックネスを武器にするために車いすの座面をあえて低くして、漕ぎしろを増やしたりします。

競技用の車いすについて詳しく知りたい方は、こちら!!

車いすバスケをはじめるきっかけ

だいたいの人は、リハビリに通う病院からの紹介が多いです。

私も、通っていた病院の先生から教えてもらいました。

車いすバスケのチームスタッフには、リハビリの先生や看護師の方が所属していたりします。

選手が病院受診した時に、医師から「若い脊髄損傷が入院してるよ~」と紹介してくれたりします。

ほかの競技や他チームにとられる前に、迅速に勧誘しに行きます。

あとは、車いすバスケの体験会に来られて、そのまま練習に誘うことが多いです。

ネットで、「車いすバスケ ○○県」とかで検索したりしてSNSやホームページから連絡いただくこともあります。

まとめ

今回は、車いすバスケの基本的なルールといすバス特有のルールについてまとめました。

クラス分け・持ち点制度など、実際に選手側から見ないとわからない部分を紹介できたかなと思います。

最後に、車いすバスケの見どころは、ローポインターとハイポインターのコンビネーションです。

派手な衝突や、アウトサイドシュートも見ていて楽しいですが、ハイポインターがゴール下に行くためにローポインターが緻密にサポートして、道を切り開いていく頭脳プレーは必見の価値ありです!!

車いすバスケ観戦をたのしんで!!

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